マンガ翻訳の楽しみ|リンガ

「漫画翻訳」の魅力

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関口涼子

パリを拠点に、縦横無尽の著述活動を展開
漫画をフランス語圏に伝える「漫画翻訳」の第一人者
日本の誇りうる漫画文化の潮流について訊く。


仕事の流儀


翻訳者を目指そうとする方々へアドバイスはありますか。

私自身、よい翻訳者かどうかは自信がないので、アドヴァイスといった偉そうなことは出来ないのですが、ただ、自分がどうして翻訳の仕事をし続けるのかと考えた時に、自分がいくらしていてもストレスの溜まらない仕事であるからだろうと思います。

例えば、働かなくても生活に困らない状況だとして、それでも翻訳はやり続けたいと思うでしょうし、おそらく、もし翻訳者に不可欠な資質があるとしたら、それは、一日中家にこもって翻訳していても苦にならない、それが好きだ、ということに尽きるのではないでしょうか。


翻訳では、どのようなことを心掛けていますか。

ひとつひとつの仕事を丁寧にすることが、フリーランスの第一条件だとおもいます。

また、常に多方面にアンテナを広げ、とにかく多くの本を読むことを心がけています。
そのような読書から得られる情報が最終的には翻訳者の力となっていくと思っていますので。

ただ、今まで多くのお仕事に恵まれたのも、自分自身の努力というよりは、周りの人が声をかけてくれたからであって、私自身そのようなご縁・運に本当に恵まれたと思っています。

どの仕事でも最終的にはそうなのでしょうが、そういう縁を大事にしていくことが、翻訳の仕事では大事なのかもしれません。

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翻訳書の新刊予定がありましたら、ご紹介ください。

日本では今年、フランス語で書くアフガニスタン出身の作家、 アティーク・ラヒーミー の『悲しみを聴く石』が白水社から出ます。

ラヒーミーはこの作品でゴンクール賞を受賞したのですが、これは非西欧諸国出身の作家としては大変珍しいことです。フランスでは、 吉増剛造 さんが70年代に書いた長編詩、『絵馬』が、レプチマタン社から出ます。

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「たまたまご縁があって始めた文芸翻訳、漫画翻訳ですが、これからはそれに留まらず、広い範囲での翻訳を手がけていきたいと思っています。特に、料理と絵本は、昔からやってみたいジャンルであり、今後そういった方面での広がりが出来るといいなと思っています。」

漫画の翻訳について、ぜひ伝えたいことはありますか。

漫画は訳すのが簡単だ、と思われている節があり、いい加減に済ませているような訳を散見することがあります。

しかし、漫画において言葉とは決して二次的なものではなく、良い作品を描いている漫画家は必ずせりふにも細心の注意を配っていることが訳していてもひしひしと感じられます。

それゆえ、漫画の翻訳は、漫画を馬鹿にしない、漫画が本当に好きな人に、心を込めてやって欲しいと思っています。